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パリ便り16
毎年家族でキャンプに行きます。大抵は夏のキャンプですが、時には春のキャンプの場合も。でも春のキャンプは寒いのでやはり夏が良いですね。
いつもは電車とバスを乗り継いでフランス各地のキャンプ場に向かいます。キャンプに来る人は基本車移動なので巨大なバックパックを担いで歩いてキャンプ場に入ってくるアジア人家族はかなり珍しいと思われます。一番遠いところだと家を出てから約8時間ほどかけて行った場所もあります。キャンプ場から食材を買い出しに行くにも山を降りて1時間でスーパーに行き、大量の荷物(ビールやワイン)を背負って戻ってくるなんてのも大変ですが良い思い出になります。
この夏のキャンプは初めてのレンタカーを借りて車で行ってきました。
日本からフランスに引っ越してきて1年以内に申請すると日本の免許証をフランスの免許証に切り替えることができます。僕はそれをしなかった(正確にはギリギリで申請したのですがそのまま有耶無耶になってしまった)のでフランスの免許証を持っていません。これもネタになるかと思い数年前にフランスの教習所に行ったことがありますが学科試験の勉強で心が折れてしまい結局免許証は取れずじまい。
というわけで今回は日本で国際免許証を申請してきました。
フランスの道路は右側通行で車は左ハンドルです。レンタカーを借りてすぐは左右の感覚がうまく掴めずドキドキでしたが、郊外に向かう高速道路に乗ったあたりでだいぶ馴染んできました。フランスの高速道路は「オートルート」という名前で制限速度が130km/hなので結構なスピードです。最初のうちは慎重に一番右車線(日本でいうところの左車線)を100km/hくらいで走っていましたが、その横を皆さん猛スピードで抜かしていきます。慣れてきたら真ん中の車線を130km/hで走行。車線変更も距離が近くてもスルスルと入ってきます。日本なら煽り運転認定レベルでしょうが誰も気にしていないようです。ちなみに田舎の下道は片側一車線で制限速度90km/hなので、対向車とすれ違うのは毎回心臓に悪かったです。
フランスを車で走っていると感じるのはひたすらに平原が続くということです。そして数km(時には数十km)ごとに現れる町や村を通り抜けるとまた平原。町や村の中心部には教会があるし、大きな街だと中心に川が流れている。これって完全にドラクエとかの世界だなーと毎回(電車の時も同じく)思います。中世のヨーロッパが舞台のゲームなのでそりゃそうなんですが、子供の頃に親しんでいた世界観の中に自分がいて生活したり旅行しているのは不思議な感覚です。
逆にフランス人が日本に来て新幹線に乗ると、ずっと山が見えているのと家がたくさんあるのに驚くみたいです。
そうそう、今回借りたレンタカーはオペルのGRANDLANDという車でした。まず名前が良い。そして濃いめのグレーにブラックのバンパーと足回りが精悍な印象で、見るたびに「格好良いなー」とレンタカーなのに欲しくなっちゃいました。今のところ車を買う予定は全くありませんが・・・
初めてのレンタカーはどこもぶつけずに返却ができたのでその安心感からドッと疲れが出た夏休みの思い出でした。